(2025.5.6記)【一般】
🌳「まっすぐ育つ木」ばかりじゃない 〜新緑の季節に、心の成長を見つめて〜
春から初夏にかけてのこの季節、木々がいっせいに芽吹き、濃くなっていく緑に心が和みます。ふと空を見上げれば、まっすぐ空に伸びる木もあれば、風に揺れて曲がりくねった枝ぶりの木もあることに気づきます。
どちらが「正しい」のでしょうか?
実はどの木も、光を求めて、自分にとって最も自然な方向に伸びているだけなのです。
子どもの育ちも同じです。
まっすぐに見える道を進む子もいれば、途中で立ち止まったり、遠回りしたり、思わぬ方向に伸びていく子もいます。でも、それは決して間違った育ちではなく、その子なりの「今、必要な育ち方」なのです。
心理支援の現場では、「どうしてあの子はこうなんだろう?」という問いに出会うことがあります。でも、まっすぐ伸びないからこそ見える景色、そこにしかない気づきや強さもあるのです。
私たちは、そんな一人ひとりの“枝ぶり”に目を向け、無理に矯正するのではなく、自然な成長をそっと支える存在でありたいと願っています。
この新緑の季節、子どもも、大人も、自分らしく伸びていく姿を温かく見守る。そんなまなざしを、学校にも、家庭にも広げていけたら──。そう願っています。